文系・プログラミング未経験で2回落ちた私でも合格できた|基本情報技術者試験の参考書と勉強法
はじめに
私は文系出身・プログラミング未経験の状態でIT企業に入社し、基本情報技術者試験を受験しました。
ちょうど新方式に変わった時期で合格率も高かったことから、一発で受かるだろうと思っていました。
しかし、正直に言うと最初の2回は不合格でした。
「ちゃんと勉強したはずなのに、なぜ落ちたのか分からない」
「周りは受かっているのに、自分だけ取り残されている気がする」
――落ちた人が感じる悔しさや焦りは、痛いほど分かります。
でも、何度か失敗してはっきり分かったことがあります。
基本情報技術者試験は、やり方さえ工夫すれば、文系・未経験でも誰でも合格を狙える試験だということです。
この記事では、2回の不合格を経験したからこそ分かった
「選ぶべき参考書」と「遠回りしない勉強法」を、落ちた人目線で紹介します。
同じところでつまずいてほしくない、そんな思いでまとめました。
科目A対策|過去問+参考書で知識を固める
基本情報技術者試験で、まず立ちはだかるのが知識問題が中心の「科目A」です。
ここは小手先のテクニックよりも、どれだけ基礎知識を安定して身につけているかが、そのまま点数に直結します。
まずは過去問道場で問題に慣れる
科目A対策としておすすめなのが、「基本情報技術者試験 過去問道場」を使った演習です。
- 最新回から最低でも10回分
- 時間に余裕があれば15回分
- 各回85%以上を安定して取れるようになるまで繰り返す
このくらいまでやり込むと、出題形式や頻出分野にかなり慣れてきます。
間違えた問題は必ず参考書で復習する
ただし、過去問を解くだけでは不十分です。
間違えた問題は必ず参考書に戻って復習してください。
おすすめなのが、『イメージ&クレバー方式でよくわかるかやのき先生の基本情報技術者教室』です。
この参考書は、用語を丸暗記させるのではなく、「なぜそうなるのか」をイメージで理解できるのが強みです。
参考書を使う最大のメリットは、間違えた問題そのものだけでなく、周辺知識まで一緒に身につくこと。
これが、本番で初見問題に対応できる力になります。
科目A試験は特に「ネットワーク・データベース・情報セキュリティ」分野が一番出題数が多いため、ここは重点的に参考書で勉強したほうがいいです。
過去問だけでは本番は足りなかった話
実際、私自身は過去10回分のテストを毎回90%前後取れる状態まで仕上げていました。
それでも本番では、得点は7割弱でした。
「こんな問題、見たことないよ……」と思うものが次々に出て、かなりヒヤヒヤしました(笑)
この経験から強く感じたのが、過去問の正解精度を上げるだけでは、本番には対応しきれないということです。
だからこそ、
- 過去問で出題傾向をつかむ
- 参考書で知識の“面”を広げる
このセット学習が、文系・未経験者には特に重要だと思っています。
科目B対策|文系・プログラミング未経験者がアルゴリズムを乗り越える勉強法
基本情報技術者試験で、多くの人が一番苦戦するのがアルゴリズムやプログラム読解が中心の「科目B」です。
特に文系出身・プログラミング未経験の人にとっては、「何をやっているのか分からない」「問題文を読んだ瞬間に思考が止まる」感覚になりやすい分野だと思います。
ただ、公式が公表しているサンプル問題を完璧にマスターすれば確実に合格点に届きます。
実際の試験はサンプル問題と全く同じ問題が出たり、少し改変された類題が出ます。
私が受けた時も「これ、サンプル問題そのままじゃん!」という問題がいくつか出て点数を伸ばすことができたので、勉強する価値はあると思います。
ただ、このサンプル問題を自力で理解して解くことが難しい方のために、2冊の参考書を紹介します。
これらは公式が公開しているサンプル問題を題材にした参考書となっており、お勧めです。
このパートでは
- プログラムの処理をじっくり理解するための参考書
- 本番を想定して素早く解く力を鍛える問題集
この2冊を使った、文系・未経験者向けの科目B対策を紹介します。
科目B対策|理解 → 訓練の2ステップで慣れる
科目Bは、知識を問う科目Aと違い、「その場で考えて処理を追えるか」が問われる試験です。
文系・プログラミング未経験者がいきなり問題集を回しても、「答えを見てもよく分からない」状態になりやすく、ここで挫折してしまう人も少なくありません。
そこでおすすめなのが、理解するための参考書 → 解くスピードを上げる問題集という2段階の勉強法です。
ステップ① 処理の流れを理解する
まず使ってほしいのが、『情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目B]第4版(EXAMPRESS)』です。
この参考書は、科目Bで頻出の条件分岐・繰り返し・配列・擬似言語を、「処理の流れ」に重点を置いて解説しています。
速く解くことよりも、1行ずつ処理を追えるようになることを重視しているのが特徴です。
変数の値の変化や分岐条件、ループ回数を紙に書いてトレースする力が身につき、科目Bへの苦手意識を減らせます。
特に、トレース表の型を最初から示してくれる点が優れており、初心者でも迷わず練習できます。
「アルゴリズムが苦手」から「手順を追えば解ける」という感覚に変われる一冊です。
ステップ② 素早く解く訓練をする
処理の流れがなんとなく分かってきたら、次の段階です。
ここで使うのが、『最短合格 基本情報技術者 学べる【科目B】問題集(イエローテールコンピュータ)』です。
この問題集の目的は、「考え方を身につけた上で、解くスピードを上げること」。
科目Bは20問を100分で解かなければならず、そうなると1問あたり5分で回答しないと間に合わない試験です。
- 問題文を見て、何を聞かれているか把握する
- トレースすべきポイントを素早く見抜く
- 本番の制限時間を意識して解く
こうした力は、問題数をこなさないと身につきません。
本書で反復することで、「時間が足りない」「最後まで解けない」状態を防げます。
科目Bは「慣れ」がすべて
科目Bは、才能やセンスよりも、どれだけトレースに慣れているかで差がつく科目です。
最初は時間がかかって当然ですし、文系・未経験者ならなおさらです。
でも処理を理解する教材とスピードを鍛える教材であるこの2つを役割分担して使えば、科目Bも「避けたい分野」から「点を取りにいく分野」に変わってきます。
最後の総仕上げ|本番を想定した実践演習
科目A・科目Bそれぞれの対策が一通り終わったら、最後の総仕上げとして、本番形式での演習を行います。
ここで使うのが、『令和08年 基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集』です。
この問題集は、知識の確認というよりも、「試験本番を疑似体験するための教材」として使うのがおすすめです。
これを使って自分はどのように問題を解けばいいのか、について対策を考えてください。
私の場合、B試験は最初は情報セキュリティの問題を解いてからアルゴリズムの問題に取り組んだ方が精神的に安定しました。
本番直前の不安を減らすために
私はここまでやってなんとか試験に合格することができました笑
試験直前に「本当にこれで大丈夫かな……」と不安になるのは、誰でも同じです。
でも、本番を想定した演習を一度でも経験しておくと、当日は「一回やったことがある試験」になります。
この一冊で、知識・解き方・時間配分をまとめて確認し、安心して試験当日を迎えましょう。
